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年次有給休暇に関連する判例 休暇請求権 争議行為と年次有給休暇 その1



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


年次有給休暇に関連する判例 休暇請求権 争議行為と年次有給休暇 その1
労働基準法第39条では年次有給休暇について規定していますが、それに関連する判例がありますので確認しておきましょう。 労働基準法
(8)争議行為と年次有給休暇
1.争議行為利用:一斉休暇闘争

・労働者がその所属の事務所において、その業務の正常な運営の阻害を目的として、全員一斉に休暇届を提出して職場を放棄・離脱するいわゆる一斉休暇闘争は、年次休暇に名を藉りた同盟罷業にほかならない。

・職場離脱は、たとえ年次休暇権行使の形式をとっていても、その目的とするところは、使用者の時季変更権を全面的あるいは部分的に無視することによって当該事業場の業務の正常な運営を阻害しようとするところにあるのであって、そこには、そもそも、使用者の適法な時季変更権の行使によって事業の正常な運営の確保が可能であるという、年次有給休暇制度が成り立っているところの前提が欠けている。
そして、上記の休暇闘争の態様が当該事業場の労働者の一部のみが参加する、割休闘争と称されるものの場合であっても、それが、同様に当該事業場における業務の正常な運営の阻害を目的とするものであれば、同盟罷業となりうる。

・労働者が争議行為に参加しその所属する事業場の正常な業務の運営を阻害する目的をもって、たまたま先にした年次休暇の請求を使用者が事実上承認しているのを幸い、この請求を維持し、職場を離脱した場合においては、業務を運営するための正常な勤務体制が存在することを前提としてその枠内で休暇を認めるという年次有給休暇の趣旨に反し、本来の年次休暇権の行使とはいえないから、時季指定日に年次休暇は成立しない。

・有給休暇の請求が争議行為に利用する目的でなされた場合には、使用者はこれを拒否しても違法の責を負わない。

・年次有給休暇は、労使間に労務の供給、対価としての賃金の支払を根幹とする正常な労使関係の存続することを前提とするものであって、ストライキは、一時これを破るものであるから、両者は両立しえない別個の体系に属するものであって、労働者は年次有給休暇を争議行為に使用する目的で休暇の請求をすることはできない。

労働基準法 ・年次有給休暇の申請者が、一斉休暇闘争に参加したか否かは、申請者が申請した日時が休暇闘争日であることを認識しながらこれに参加することを認容して申請を行い、当該日時に欠勤したかどうかで決すべきであり、その一資料として管理者が休暇の使途を質問することも許される。