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災害補償 ~ 葬祭料・打切補償



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


災害補償 ~ 葬祭料・打切補償
労働基準法第75条から第82条では災害補償について規定されています。
業務上における災害については労働者災害補償保険法に規定されていることはご存知の方も多いことと思いますが、そもそも労働基準法において災害補償についての規定があり、それを受けて労働者災害補償保険法があります。
葬祭料・打切補償
つまり労働基準法にて災害補償についての規定をして、業務上の災害については使用者の過失がない場合であっても労働者に対して業務災害に対する補償責任を与えていることになるのです。
しかし、労働基準法にて規定して災害補償を義務化しても、被災した労働者に対して補償が履行されないことが考えられることから、労働者を保護するために労働者災害補償保険法にて補償する仕組みとなっています。

労働基準法第80条 葬祭料
・労働者が業務上死亡した場合においては、使用者は、葬祭を行う者に対して、平均賃金の60日分の葬祭料を支払わなければならない。

労働基準法第81条 打切補償
・第75条の規定によつて補償を受ける労働者が、療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病がなおらない場合においては、使用者は、平均賃金の1200日分の打切補償を行い、その後はこの法律の規定による補償を行わなくてもよい。

また、以下の事項についても確認する必要があると考えます。
療養開始後3年の期間は以下のように計算します。
①負傷、疾病の当初より引き続き療養継続中のものについては、その療養の始めた日より起算します。
②療養を一時中止した後、再び療養を受ける場合においては、その療養を受ける期間は最初の療養日より起算して、現実の療養を受けた期間のみにつきこれを通算します。
なお、当該療養を自己の意思によって中断した場合は、その中断期間中は3年の期間に含めるべきと解されています。

打切補償によって将来免れる「この法律による補償」とは、療養補償のみであるか或いはその他の補償も全てその義務を免除されるかについては以下のとおりとなります。
打切補償とは、業務上の負傷または疾病に対する事業主の補償義務を永久的なものとせず、療養開始後3年を経過したときに打切補償を行うことにより、その後の事業主の補償責任を免責させようとするものであるから、一旦打切補償を行えば、療養及び休業補償はもちろんのこと、障害を残した場合の障害補償または死亡した場合の遺族補償並びに葬祭料を支給する必要はありません。
葬祭料・打切補償 打切補償は、使用者が打切補償を行う旨の意思を表示しない限り、被災労働者から当然にこの種の補償の請求をするものではありません。