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支給制限について その3



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


支給制限について その3
労働者災害補償保険法第12条の2の2では支給制限について規定しています。
この規定に関しては数多くの通達が発せられていますので、しっかりと確認しておきましょう。
労働者災害補償保険法
(傷病補償年金及び傷病年金の取扱い)
・労働者災害補償保険法第12条の2の2第2項前段の規定の適用に関する昭和40年7月31日付基発第906号通達の運用については、傷病補償年金または傷病年金のうち療養の開始後3年を経過する日の属する月までの分は、休業補償給付または休業給付とみなして取り扱うものとする。

(故意の取り扱い)
・労働者災害補償保険法第12条の2第1項の「故意」については、結果の発生を意図した故意で解釈してきたところであるが、業務上の精神障害によって、正常の認識、行為選択能力が著しく阻害されまたは自殺行為を思いとどまる精神的な抑制力が著しく阻害されている状態で自殺が行われたと認められる場合には結果の発生を意図した故意には該当しない取扱いとする。

また、業務上の精神障害によって、正常の認識、行為選択能力が著しく阻害され、または自殺行為を思いとどまる精神的な抑制力が著しく阻害されている状態で自殺が行われたと認められる場合には、結果の発生を意図した事故には該当しない。

(支給制限)
イ:故意の場合
・労働者が故意に傷病等の原因となった事故を生じさせた場合は介護補償給付の支給は行われないものである。

ロ:故意の犯罪行為、重過失又は療養に関する指示違反の場合
介護補償給付については、労働基準法第78条(休業補償及び傷害補償の例外)の規定に該当しないことから、支給制限の対象としないものとする。

また支給制限に関する判例もありますので確認しておきましょう。
労働者災害補償保険法 ・本条第1項の規定が存在するからというだけの理由ではなく、「故意による死亡」の場合には保険給付は行わないという上記規定の趣旨は理論的にも実際的にも一般論としては正当であり、かつ、自殺が「故意による死亡」であるという側面を否定し難い以上、自殺の場合にも原則として上記規定の適用を免れず、同条項を「因果関係中断の原則規定」であると捉えた上で、その点を踏まえながら、業務上の傷病と自殺との間の相当因果関係の有無を判断するのが相当であり、したがって、「故意(自由意思)の介在を排し得るような特別の事情、或いは、それほどまでに明確かつ強度な因果関係が認められる場合に、はじめて相当因果関係があるものとすることができる。