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1年単位の変形労働時間制 ~ 通達等 その1



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


1年単位の変形労働時間制 ~ 通達等 その1
1年単位の変形労働時間制については、その運用方法等について様々な通達等が発せられています。
実際に運用する場合に必要となることが考えられますので、しっかりと確認しておきましょう。
1年単位の変形労働時間制
・1年単位の変形労働時間制は、あらかじめ業務の繁忙を見込んで、それにあわせて労働時間を配分するものであるから、突発的なものを除いては恒常的な時間外労働はない ことを前提とした制度とされている。

・1年単位の変形労働時間制の対象となる労働者については、できる限り明確に定める必要があるとされている。

・規定における特定された日または週とは、就業規則等によってあらかじめ8時間を超えて労働させることが定められている日、または1週間の法定労働時間を超えて労働さ せることが具体的に定められている週の意味である。

・労働日数の限度が適用されるのは、対象期間が3ヶ月を超える1年単位の変形労働時間制に限られるものである。

・厚生労働省令で定める労働日数の限度は、対象期間が3ヶ月を超える場合には対象期間について1年当たり280日とされているが、この「対象期間について1年当たり」 とは、対象期間が3ヶ月を超え1年未満である1年単位の変形労働時間制に関しては、当該対象期間における労働日数の限度は、次の式によって計算するという意味である。

対象期間における労働日数の限度 =
1年あたりの労働日数の限度×(対象期間の暦日数÷365日)

上記の計算式によって算出された日数が整数とならない場合には、「限度」とされている以上、労働日数がこの限度を超えることはできないことから、結果として小数点以下 の端数は切り捨てて適用することとなる。
算出された労働日数の限度が93.3日であれば、労働日数を94日とすることはできないということである。

また、対象期間にうるう年が含まれている場合であっても、対象期間における労働日数の限度および計算式に変更はないとされている。
例えば旧規定がない場合において、対象期間を1年とするときには、労働日数の限度は常に280日となる。

・特定期間とは、対象期間中の特に業務が繁忙な期間とされていることから、対象期間の相当部分を特定期間として定める労使協定は、法の趣旨に反するものである。 また、対象期間中に特定期間を変更することはできない。

・1年単位の変形労働時間制を採用する場合において、労使協定にて変形制を適用する時期と適用しない時期をあらかじめ定めて適用することは差し支えないとされている。

1年単位の変形労働時間制 ・採用する適用対象労働者が明確になっていれば、中途採用者を1年単位の変形労働時間制の対象とする場合などのように、1つの事業場において複数の変形労働時間制を採用することは可能とされている。
ただし、それぞれの1年単位の変形労働時間制ごとに労使協定を締結して、届け出ることが必要となる。