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労働時間に関する判例



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


労働時間に関する判例
労働時間に関しては、その解釈の相違によって判例が数多くあります。
以下にその一部を紹介しますので確認しておきましょう。
労働時間に関する判例
・始業時刻と同時に業務を開始すべき旨の定めがあるときは、入門の時点から業務を開始する時点までには相応の時間の経過が存するのであるから、始業時刻に業務を開始するには、それに間に合うように始業時刻前に入門していなければならないので、労働契約上の労働時間の起算点は入門の時点ではない。

・2暦日にまたがる24時間勤務の場合は、労働時間の法的規制は労働時間の長さ、すなわち継続労働を問題としているので、時間外労働は各暦日のうち8時間を超える労働をいうのではなく、通算して8時間を超える労働は全て時間外労働であるとされた。

(労働時間とされたもの)
・職場安全会議への出席時間、業務として行われた専門委員会への参加時間、作業の前後における作業服及び保護具等の着脱に要する時間、手待ち時間とみなされるビルの管理人の休憩や仮眠時間、私鉄の駅務員の点呼の時間(点呼終了後の勤務場所への移動時間も含まれる)

・油槽所の夜間勤務の構内労働者は、その勤務中は防災要員として位置付けられていることから、仮眠時間も労働時間と解された。

・マンションの住み込み管理人の所定労働時間外である早朝や夜間、休日の業務は、割増賃金の対象となる。

(労働時間ではないとされたもの)
・出張先への往復時間に要した時間、福利厚生活動の一環としての趣味の会の活動、更衣時間

・始業前の出勤に伴う所定の入退場門から更衣室までの移動および終業時刻後に更衣室等から事業場外に退出するための入退場門までの移動、並びに作業終了後の事業場内での洗身等およびその後の通勤服に着用、並びに休憩時間中の作業服、保護具等の着脱に要する時間

・警備員の仮眠時間が、その時間中に実作業への従事の必要が生じることが皆無に等しいなど、実質的に警備員としての相当な対応をすべき義務付けがなされていない状況にある場合には、仮眠時間は労働時間とはならない。

(その他)
・航空運輸事業の特殊性から、会社は勤務日の当日の勤務割り変更を行う権利を有しているが、組合員が勤務割り変更について組合の了解を得ることを求めることは就労拒否とはならない。

(本条違反)
・年少労働者に、所定の実働8時間を超えて時間外労働をさせたとして、工場の実質上の代表者と工場長が共同正犯となり、それぞれ罰金刑に処せられた。

労働時間に関する判例 ・石油運搬車の運転手に、過労による居眠り運転で事故を発生させた石油運搬会社の代表取締役及び統括運行管理者が、道路交通法違反及び労働基準法違反として処せられた。
会社は罰金60万円、代表取締役は懲役1年2ヶ月の実刑、統括運行管理者は懲役1年執行猶予3年となった。