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企画業務型裁量労働制 ~労使委員会の要件等



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


企画業務型裁量労働制 ~労使委員会の要件等
・労使委員会の委員数
労使委員会の委員数については、対象事業場の実態に応じて関係労使が任意に定めれば足りるものであること。
企画業務型裁量労働制について
ただし、労働者代表委員及び使用者代表委員各1名計2名で構成するものと定めることについては、当該2名で構成する委員会の場で決議を委員全員の合意により行うとしても、専門業務型裁量労働制に関し、使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表とする者との書面による協定を締結する場合等と実質的に変わらないこととなることから、企画業務型裁量労働制の導入に関し労使協定の締結とは別に労使委員会の決議に基づくことを定めたほうの趣旨に照らし、当該2名で構成する委員会については労働基準法第38条の4第1項に規定する労使委員会とは認められないものであること。

・労使委員会の委員の指名
①委員の指名は、労働基準法第41条第2号に規定する監督または管理の地位にある者以外の中から、任期を付して行うものであること。
なお、任期の限度は法令及び指針では定められていないが、過度に長期にわたるものは適当でないものであること。

②使用者及び委員の指名を行う当該事業場の労働組合または過半数代表者は、企画業務型裁量労働制の対象労働者及び対象労働者の上司の意見を反映しやすくする観点から、指名する委員にそれらの者を含めることが望ましいこと。

・議事録の作成、保存及び周知
①議事録は、労働基準法第109条に規定する「労働関係に関する重要な書類」には該当しないものであるが、労使委員会の開催の都度作成し、その開催の日(決議が行われた会議の議事録にあっては決議の有効期間の満了の日)から起算して3年間保存しなければならないこと。

なお、労使委員会の決議それ自体についても、もとより書面により保存すべきものであるが、これについては労働基準法第109条に規定する「労働関係に関する重要な書類」に該当するものであり、同条により3年間保存しなければならないものであること。

②議事録の周知は、以下のいずれかの方法により行わなければならないこと。

(イ)常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、または備え付けること

(ロ)書面を労働者に交付すること「書面」には、印刷物及び複写した書面も含まれるものであること。

(ハ)磁気テープ、磁気ディスクその他これに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること。
この方法によって周知を行う場合には、議事録の内容を磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、当該記録の内容を電子的データとして取り出し常時確認できるよう、各作業場にパーソナルコンピューター等の機器を設置し、かつ、労働者に当該機器の操作の権限を与えるとともに、その操作の方法を労働者に周知させることにより、労働者が必要なときに容易に当該記録を確認できるようにすることとすること。

・運営規定の作成等
①使用者は、労使委員会の招集、定足数、議事その他の労使委員会の運営について必要な事項に関する規定を定めなければならないものであること。

運営規定を定めるに当たって、以下に掲げることを規定することが適当としていること。

(イ)労使委員会の招集に関する事項
 a 決議の調査審議のための委員会、決議に係る有効期間中における制度の運用状況の調査審議のための委員会等定例として予定されている委員会の開催に関すること
 b 必要に応じて開催される委員会の開催に関すること

(ロ)労使委員会の定足数に関する事項
 a 全委員に係る定足数
 b 労使各側を代表する委員ごとに一定割合又は一定数以上の出席を必要とすること

(ハ)議事に関する事項
 a 議長の選出に関すること
 b 決議の方法に関すること

(二)その他労使委員会の運営について必要な事項
 a 使用者が労使委員会に対し開示すべき情報の範囲、開示手続及び開示が行われる労使委員会の開催時期
 b 当該事業場に労働組合または労働条件に関する事項を調査審議する労使協議機関がある場合には、それらと協議の上、労使委員会の調査審議事項の範囲についての定め  c 労働基準法第38条の4第5項に掲げる法の規定のうち、労使協定の締結当事者となり得る労働組合または過半数代表者と協議の上、労使委員会が労使協定に代えて決議を行うこととする場合、当該労使協定に代えて決議を行うこととする規定の範囲についての定め

②運営規定の作成または変更に関し、使用者は労使委員会の同意を得なければならないこと。
なお、この同意については、委員の5分の4以上の多数による議決によることは法令及び指針上求められていないものであること。

企画業務型裁量労働制について ・不利益取扱いの禁止
使用者は、労働者が労使委員会の委員であること若しくは当該委員になろうとしたことまたは当該委員として正当な行為をしたことを理由として、解雇、賃金の減額、降格等労働条件について不利益取扱いをしないようにしなければならないこととしたものであること。