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企画業務型裁量労働制の報告、趣旨等



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


企画業務型裁量労働制の報告、趣旨等
労働基準法第38条の4では、企画業務型裁量労働制について規定しています。
第4項
「第1項の規定による届出をした使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、定期的に、同項第4号に規定する措置の実施状況を行政官庁に報告しなければならない。」
企画業務型裁量労働制について
この報告は、第1項にて規定する決議が行われた日から起算して6ヶ月以内に1回と、その後1年以内ごとに1回、所轄労働基準監督署長にしなければなりません。
この報告の内容は、第1項第4号に規定する労働者の労働時間の状況と労働者の健康及び福祉を確保するための措置の実施状況について行うものとされています。

また、企画業務型裁量労働制の改正施行に当たって、以下のような通達が発せられています。

・企画業務型裁量労働制の趣旨
経済社会の構造変化や労働者の就業意識の変化等が進む中で、活力ある経済社会を実現していくためには、事業活動の中枢にある労働者が創造的な能力を十分に発揮し得る環境づくりをすることが必要である。

また、労働者の側にも、自らの知識、技術や創造的な能力を活かし、仕事の進め方や時間配分に関し主体性をもって働きたいという意識が高まっていることから、このような状況に対応した新たな働き方のルールを設定することが重要となってきた。
以上のような考え方から、事業運営上の重要な決定が行われる企業の本社等の中枢部門において企画、立案、調査及び分析を行う事務系労働者であって、業務の遂行手段や時間配分を自らの裁量で決定し使用者から具体的な指示を受けない者を対象とする新たな裁量労働制を設けることとしたものであること。

・労使委員会
労使委員会は、労働条件に関する事項を調査審議等することを目的として、事業場に設置するものであること。

労使委員会については、事業場の労働者を代表する者に任期を定めて指名されている者が委員の半数以上であること、議事録を作成、保存するとともに労働者に周知していること等の要件を満たす必要があるものであること。

・決議事項
労使委員会で決議することが必要な事項は以下のとおりであること。
①企画、立案、調査及び分析の業務であって遂行手段等に関し使用者が具体的指示をしないこととする業務(対象業務)
②対象労働者の具体的な範囲
③労働時間として算定される時間
④対象労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置
⑤対象労働者からの苦情の処理に関する措置
⑥対象労働者の同意を得なければならないこと及び同意をしなかった労働者に対して不利益な取扱いをしてはならないこと
⑦①から⑥までに掲げるもののほか、命令で定める事項

なお、厚生労働大臣は、対象業務、対象労働者の具体的範囲等について指針を告示で定め、これを公表するものとされているものであること。

・対象業務
対象業務は、事業の運営についての企画、立案、調査及び分析の業務であって、業務の性質上これを適切に遂行するにはその遂行の方法を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるため、業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をしないこととする業務であること。
したがって、いわゆるホワイトカラーの業務すべてがこれに該当することとなるものではないものであること。

企画業務型裁量労働制について ・定期報告
使用者は、定期的に対象労働者の労働時間の状況に応じた労働者の健康及び福祉を確保するための措置の実施状況を労働基準監督署長に報告しなければならないものであること。