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時間外及び休日及び深夜の割増賃金の判例 ~ 支払の拒否



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


時間外及び休日及び深夜の割増賃金の判例 ~ 支払の拒否
時間外及び休日及び深夜の割増賃金に関連する判例は数多くあります。
賃金に関連することは最悪の事態として訴訟にまで発展してしまうこともありますので、過去の判例を確認することは重要となります。
しっかりと確認して正しい取扱いをしましょう。
時間外及び休日及び深夜の割増賃金の判例 ~ 支払の拒否
(支払の拒否)
{違法な時間外労働等のケース}
・適法な時間外労働に対して割増賃金の支払義務があるならば、違法な時間外労働をさせた場合にはより一層強い理由でその支払義務を認めるのが当然であるから、本条は労 働基準法第33条及び第36条の条件を具備しない場合であっても、時間外労働に対して割増賃金の支払義務を定めたものと解するのが相当とされた。

・管理監督者の時間外労働等に対する割増賃金の支給については、就業規則の定めるところにより、就業規則に不支給の規定があれば支給しなくてよいとされた。

・会社が月45時間分の残業手当に相当すると主張する業務推進手当は、賃金規定に明記されていなく、職責手当として職務遂行能力に基づいて支払われるものであり、その支払いをもって残業代の一部とすることはできないとされた。

・常態として深夜に運行される長距離トラック運転手に支給される歩合給には、時間外手当、休日労働手当、深夜労働手当が含まれていないことから、会社はこれらの手当を支給しなければならない。

・時間外労働割増賃金不払いが不満で退職した労働者の、不払い割増賃金の支払請求に対して、判決は1日あたり平均3時間30分の割増賃金の支払を命ずるとともに、会社の割増賃金時効消滅の抗弁に対して、時間外労働の割増賃金の不払いは、会社の義務違反である不法行為であるから、労働基準法の事項ではなく不法行為に対する損害賠償の事項を適用しなければならないとして、損害賠償金の支払いを命じた。

{法定内超過勤務のケース}
・労働協約において、1日実働7時間制の定めがある場合においては、労使間にこれを超えれば割増賃金を支払う旨の合意がない限り、実働8時間を超えない勤務に対しては割増賃金を支払う義務は発生しない。

{割増賃金の放棄のケース}
・固定残業制は全体として効力を有しないことから、現実の時間外労働等によって発生する割増賃金が、固定残業制による割増賃金を超える場合には、労働者はその差額を請求することができ、固定残業制による割増賃金に達しない場合には、会社は労働者に対してその差額を返還するように請求することができる。
ただし、後者の場合には会社は労働者に対して相殺の意思表示をしなければならないとされた。

・諸手当を実質的に割増賃金の算定基礎に含めないこととする労働協約は無効とされた。

{その他のケース}
・課長の肩書きが付与され、役職手当が支給されている者であっても、実質において管理監督者でない者の役職手当については、職責に対する手当ではなく割増賃金に相当するものであるから、割増賃金の額から控除することができる。

・住み込み従業員が、就業時間前や就業時間後に行った労働であっても、その日または翌日の就業時間内にすれば足りるものは、自発的行為となることから早出、残業とはならない。

・歩合給の額が、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とが明確に区別がつかない場合には、歩合給を支払っても割増賃金を支払ったことにはならない。

・各種手当の支給によって割増賃金が支給されたというためには、それらの手当が実質的に割増賃金としての性格を有することと、手当のうち割増賃金相当部分とそれ以外の部分とが明確に峻別できること、手当の割増賃金相当部分の額が労働基準法第37条における所定の方法によって算出された額を下回っていないことが必要となる。

・使用者が明示的に時間外命令を発していない場合において、労働者の業務量が判然とせず、現実に時間外労働をしていたかどうか不明なときには、時間外労働手当を必要はない。

・年俸制を採用することにより、直ちに時間外割増賃金を支払わなくてもよいことにはならず、時間外割り増し部分を本来の基本給部分と区別して確定できないような年俸制の定め方は、労働基準法違反として無効とされた。

時間外及び休日及び深夜の割増賃金の判例 ~ 支払の拒否 ・労働時間とは、経営者の指揮の下にある時間または使用者の明示若しくは黙示の指示により業務を行う時間であるから、経営者が従業員に時間外労働をすることを禁止した場合に、その指示に反して業務を行っても、これを時間外労働と解することは困難である。