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労働契約に関する判例 ~ 労働契約の効力 - 使用者の義務他



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


労働契約に関する判例 ~ 労働契約の効力 - 使用者の義務他
労働契約に関するトラブルは数多く、判例もありますので確認しておきましょう。
【労働契約の効力】
(使用者の義務)
・求人票記載の労働条件は、当事者間においてこれと異なる合意をするなどの事情がない限り、雇用契約の内容となる。
労働契約に関する判例 ~ 労働契約の効力 - 使用者の義務他
・労働者の解雇後、雇用保険被保険者離職証明書の公共職業安定所への提出を遅延させ、離職事由を事実と異なる重責解雇として労働者が給付制限を受けたことは、使用者の不法行為である。

(労働者の義務)
・企業秩序違反事件に関する使用者の調査に対して、従業員は諸般の事情から総合的に判断し、労務提供義務を履行するうえで必要かつ合理的と認められるときに限り協力義務がある。

・使用者がその従業員に対して金品の不正隠匿の摘発・防止のために行う所持品検査は、これを必要とする合理的理由に基づいて、一般的に妥当な方法と程度で、しかも制度として、職場従業員に対して画一的に実施されるものでなければならず、このようなものとしての所持品検査が就業規則その他明示の根拠に基づいて行われるときは、従業員は個別的な場合にその方法や程度が妥当を欠く等特段の事情がない限り、検査を受忍すべき義務がある。

・「保険金額700万円以上の任意対人賠償保険に加入していること」を要求する通勤車両構内乗り入れ・駐車に関する規程には合理性があり、その違反を理由とするけん責処分は有効となる。

・ハイヤー運転手は、対接客上、口ひげを剃る義務があるとはいえない。

・職種や業務内容を特定せずに労働契約を締結した場合においては、建設工事現場監督が私病により自宅治療命令を会社から受けた際に、事務労働は可能であるとの申し出をしたことは、債務の本旨に従った履行の提供があると解するのが相当である。

・客の飲食代金未収金を、係りのホステスの給料から差し引いたり、立て替えて支払わせる約束は、公序良俗に反することから無効となる。

・悪辣な競業の行為を、会社に対して影響が最も大きい退職後3年間に限定して、特約によって禁止することは不合理ではない。

・従業員の退職後の競業禁止を定める特約は、従業員の再就職を妨げ、その生活に制約を与え、職業選択の自由を侵害するおそれがある上、従業員はこれを受け入れざるを得ない立場にあるので、競業禁止特約は、使用者の利益、従業員の不利益および代償措置を総合考慮し、その制限が必要かつ合理的な範囲を超えるときは、無効となる。

労働契約に関する判例 ~ 労働契約の効力 - 使用者の義務他 ・退職した労働者に対して誓約書により競業禁止特約を課することは、退職者に新たな義務を負わせるものであり、退職者にその見返りがない場合には退職者の自由意思に基づいて特約が結ばれたとは理解し難いから、誓約書は無効であり、就業規則に同様な義務規定を盛り込むことについても労働者の同意が必要となる。