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言葉の定義 ~ 労働者



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


言葉の定義 ~ 労働者
労働基準法第9条では、労働者という言葉の定義について規定しています。
「この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。」
言葉の定義 ~ 労働者
この規定については、以下の事項についても確認しておく必要があります。

・運用方針
①名称または経営主体にかかわらず、一体をなす労働の態様によって適用します。

②事業とは、一定の場所において相関連する組織のもとに業として継続的に行われる作業の一体を指し、必ずしも経営上一体をなす支店、工場等を総合した全事業を指すもの ではありません。

③一の事業であるか否かは、主として場所的観念によって決定すべきものでありますが
イ:同一の場所にあっても、著しく労働の態様を異にする部門が存在する場合に、その部門との関連において従事労働者、労務管理等が明確に区分され、かつ、主たる部門と 切り離して適用を定めることによって、法がより適切に運用できる場合には独立の事業とすることとされています。
事例として、工場内の診療所や、食堂等が該当します。

ロ:場所的に分散している事業は、それぞれ一の事業として取り扱うことを原則としますが、出張所、支店等著しく小規模であり独立性のないものは直近上位の機構と一括し て一の事業として取り扱うこととされています。
事例として、新聞社の通信部のようなものが該当します。

・国内の土木建築事業が国外で作業を行う場合はその事業に適用がありますが、労働基準法違反行為が国外で行われた場合には、刑法に定めるところにより罰則は適用されない。
ただし、国内にある使用者に責任がある場合には、その使用者が処罰されることになります。
なお、国外における違反行為の場合に、労働者が使用者の民事上の責任を追求することは何ら妨げるものではありません。

・宗教上の儀式、布教等に従事する者、牧師、僧侶等で修行中の者、信者であって給与を受けないで奉仕する者等は労働者ではありませんが、一般の企業の労働者と同様に、労働契約に基づき労務の提供をし、賃金を受ける者は本法上の労働者となります。

宗教上の奉仕あるいは修行であるという信念に基づいて、一般の労働者と同様の勤務に服し賃金を受けている者については、具体的な労働条件、特に給与の額、支給方法等を一般企業と比較して個々の事情ごとに判断することになります。

・新聞配達人については、配達部数に応じて報酬を与えているのは、単に賃金の支払い形態が請負制となっているだけであって、一般に販売店と配達人との間には、使用従属関係が存在することから、配達人も本法の労働者となることが通例となっています。

・生命保険の外務員は、委任による保険外務員と労働契約による募集職員に区別されている場合、労働契約による募集職員は本法の労働者となります。

・一般に、インターンシップにおいての実習が、見学や体験的なものであり使用者から業務に係る指揮命令を受けていると解されないなど使用従属関係が認められない場合には、労働者には該当しません。
直接生産活動に従事するなど、当該作業による利益・効果が当該事業場に帰属し、かつ、事業場と学生との間に使用従属関係が認められる場合には労働者に該当することになります。

・法人の重役で、業務執行権または代表権を持たない者が、工場長、部長の職にあって賃金を受ける場合には、その限りにおいては本法の労働者となります。

・共同経営事業の出資者であっても、当該組合または法人との間に使用従属関係があり、賃金を受けて働いている場合には本法の労働者となります。

・請負契約によらず雇用契約により使用従属関係にある大工は、本法の労働者となります。

・労働組合の専従職員は、使用者が在籍のまま労働提供の義務を免除し、組合事務に専従することを使用者が認める場合には、労働基準法上の労働関係は存続することになります。

言葉の定義 ~ 労働者 なお、専従職員が労働組合の労働者である場合または労働組合が他に労働者を使用する場合は、労働組合の事務所は法別表第一に掲げる事業に該当しなく、かつ、官公署の事業に該当しない事務所と認められます。