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中間搾取の排除



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


中間搾取の排除
労働基準法第6条では、中間搾取の排除について規定しています。
「何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。」
中間搾取の排除
中間搾取を近年使用されている言葉ですと”ピンハネ”のことです。
法律に基いて許される場合と規定がありますが、該当するケースとしては、正式な手続きを経て行われる有料職業紹介事業の手数料などがあります。
労働者派遣法に基づく労働者派遣は、他人の就業に介入には該当しませんので、第6条にて規定する中間搾取には該当しません。

また以下の事項についても確認しておく必要があります。

・この規定は職業安定法および船員職業安定法の規定する範囲よりも広く、労働関係の開始についてのみならず、労働関係の存続に関係するものも含まれます。

・違反行為の主体は、法の適用を受ける事業主に限らず、個人、団体または公人、私人を問いません。

・一の被使用者が、他の被使用者との労働関係に介在する場合にも、当規定の違反となります。

・ここで規定する「利益」とは、使用者、労働者または第三者より受ける手数料、報奨金、金銭以外の財物等いかなる名称、有形無形とを問いません。

・ここで規定する「就業」とは、労働者が労働関係に入り、またはその労働関係にある状態をいいます。

・ここで規定する「介入」とは、労働関係の開始存続について何らかの因果関係を有する関与をなしていることをいいます。

また、判例にて以下のような事例もありますので確認しておきましょう。

1.業として
ここで規定する「業として」とは、反復継続の意思をもって、規定する行為をなすこととされています。
つまり1回の行為であっても、反復継続の意思があれば充分とされています。

2.他人の就業に介入
・民法上の雇用契約に限らず、労働関係に第三者が何らかの因果関係を有する関与をなすことをいいます。

・法定の除外事由がないのにとび職、土工の賃金について業として他人の就業に介入して利益を得た飯場経営者が懲役刑に処せられた事例があります。

・法定の除外事由がないのに業として455名の就業を斡旋して、斡旋の報酬として約36万円の利益を得た者が懲役刑に処せられた事例があります。

3.利益を得る
・①会社が各人の年齢技術経験等に応じて各人別に賃金を査定していること、②被告人が雇入れたり、解雇したりすることができないこと、③被告人が使用者として法律に規定する義務を負っていないこと、④被告人が個人別給与計算袋一括受領していること等から判断すると、被告人と会社との間には単なる雇用関係があるのみで請負契約ではなく、これにより利益を得た被告人の行為は中間搾取となるとされた事例があります。
中間搾取の排除 ・労働保険料や失業保険料を分担していても、実態判断において事業の遂行については現場責任者が指揮監督しており、また、日々の出面とその作業内容を記した工事日報についても現場責任者が作成しているもので、被告は単にそれを参照して月毎に稼働時間を取りまとめているに過ぎず、これにより利益を得たことは中産搾取に該当するとされた事例があります。