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労働条件の決定及び均等待遇



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


労働条件の決定及び均等待遇
労働基準法第2条では、労働条件の決定についいて規定されています。
「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。」
「労働者及び使用者は、労働協約、就業規則、及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。」
労働条件の決定及び均等待遇
第1項で規定されているように、労働者と使用者は対等の立場で労働条件を決定すべきとありますが、実際には難しく使用者側が優位な立場で決定されていることがほとんどでしょう。
よって労働者には、憲法にて労働三権が保障されており団結する権利、団体交渉する権利、争議を行う権利が認められています。
さらに、この労働三権の実効性は労働組合法にきていされています。

第2項に規定されている言葉について説明しましょう。
・労働協約とは、一般的に使用者と労働組合との間で締結される労働条件に関する協定のことです。
この協定の締結の際は書面を作成し、使用者及び労働組合両当事者が署名または記名押印するものであります。

・就業規則とは、使用者が職場での労働時間や賃金などの労働条件や、職場にて守るべき規律などの服務規律などを明確にし、文書にして具体的に定めたものをいいます。

・労働契約とは、一般的に使用者のために労務を提供することを約束して、その対価として賃金を得ることを約束する契約のことをいいます。

また「義務を履行しなければならない」となっていますが、これに違反したとしても労働基準法では罰則の規定はありません。
しかし、労働契約等の労働条件を遵守しないことを理由に民事訴訟で争うことは可能です。

労働基準法第3条では、均等待遇について規定されています。
「使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。」

この規定については以下のことを確認しておく必要があります。
・信条とは、特定の宗教的若しくは政治的信念をいい、社会的身分とは生来の身分をいいます。
判例では、生来の社会的事情によって生じている他人との区別される永続性を有する地位をさすものとされています。

・「その他労働条件」には、解雇、災害補償、安全衛生、寄宿舎等に関する条件も含まれます。
労働条件の決定及び均等待遇 また、この規定では雇入れた後の労働条件に関する均等待遇に関して規定したものであり、雇入れ時に関する制限については含まれていません。
よって雇入れに関して、規定してあるような国籍、信条又は社会的身分を理由として採用しない場合であっても、この規定を根拠に違法とすることはできないとされています。
ただし、雇入れに関する差別的取扱を禁止する規定は、男女雇用機会均等法や職業安定法などにて規定されています。