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労働条件の原則



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


労働条件の原則
労働基準法の第1条として労働条件の原則が規定されています。
この規定は基本中の基本であり当たり前と感じるかもしれませんが、特に経営者である使用者の方はしっかりと確認しておく必要があるでしょう。
特に第1条第2項においては、就業規則等の見直しの際に行おうとする方が多いので注意が必要です。
労働条件の原則
(労働基準法第1条第1項)
労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。

ここで規定されている労働条件とは、労働時間、休日、賃金といった基本的なものに限らず、解雇や年次有給休暇、災害補償といったものを含めた職場における全ての待遇のことを指します。
注意が必要なこととして、ここでいう労働条件には雇入れに関するものは含まれません。

(労働基準法第1条第2項)
労働基準法で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。

ここでいう労働関係の当事者には、労働者も含まれています。また使用者と労働者だけでなく、労働組合や使用者側の団体等も含まれています。
また、”この基準を理由として労働条件を低下させてはならない”とありますが、現在土日を休日としているにもかかわらず、労働基準法では毎週少なくとも1回の休日を与えなければならないと規定されていることから、休日を日曜日だけにしてしまうようなことは許されません。
今までは労働基準法をよく理解していなかったが、就業規則を見直す際に勉強したことから現状の労働条件が労働基準法にて規定されているものよりも高い水準であったことから、見直しの際に労働条件を低下させようとする経営者の方がいましたが、これは許されないこととなっています。
労働条件の原則 労働基準法を理由として労働条件を低下させたのでなければ、労働条件を引き下げることはできると考える方もいるようですが、この考え方であれば労働基準法第1条第2項に規定する内容には抵触しませんが、過去の判例において使用者側が一方的に課す不利益変更は許されないというものがありますので、やはり労働条件の引き下げは簡単に行うことはできません。