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休業手当について



労働トラブル解決マニュアル【秘伝の書】


休業手当について
労働基準法第26条では、休業手当について規定しています。
「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。」
休業手当について
休業手当の規定における解釈については様々なものがあります。
以下にて確認しておきましょう。

・休業期間中において、労働協約や就業規則、労働契約によって休日と定められている日がある場合には、その休日においては休業手当を支払う義務は生じないことになる。

・解雇の意思表示が解雇の予告として有効に認められ、更にその解雇の意思表示があったために解雇予告期間中に労働者が休業した場合は、使用者は解雇が有効に成立するまでの期間において休業手当を支払えばよいとされる。

・やむを得ない事由によらない法人の解散に際して、すでに解散の登記を行った後に、清算事務の遅延等によって解雇予告手当を支払わない場合には、その支払日までの期間においては休業手当の支払義務が発生する。

・親会社が経営難に陥り、その下請工場が資材資金を獲得できないことから休業した場合には、休業手当の支払日義務が発生する。

・労働基準法第33条第2項の災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働等における代休の付与命令による休憩または休日は、本条に規定する使用者の責に帰すべき事由による休業とはならない。

・労働組合が争議行為を行ったことにより、同じ事業場の労働組合員以外の労働者の一部が労務を提供することができなくなった場合に、その程度に応じて休業させることは差し支えないが、限度を超えて休業させた場合には、使用者の責に帰すべき事由による休業に該当することになるため、休業手当を支払わなければならない。

・ストライキが解決した後に操業を再開する場合において、作業工程が長工程の流れ作業であることから、通常経営者としてできる最善の措置を講じてもなお労働者を一斉に就業させることが困難であることが客観的に認められる場合には、その限度において労働者を休業させる場合には休業手当の支払義務は発生しない。

・労働者側の争議行為に対抗する使用者側の争議行為としての作業所閉鎖は、この行為が社会通念上正当として判断される限り、作業所閉鎖の結果労働者が休業せざるを得ない状況となっても、休業手当の支払義務は発生しない。

・使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には休業手当を支払うことになるが、規定には休業手当の支払時期に関する定めはないが、休業手当を賃金と解して労働基準法第24条第2項に基づく所定賃金支払期に支払うべきとされている。

・1週間のうち、ある日の所定労働時間がたまたま短く定められていても、その日の休業手当は平均賃金の100分の60に相当する額を支払わなければならない義務がある。
また、1日の所定労働時間のうち一部だけ使用者の責に帰すべき事由による休業が行われた場合には、現実に就労した時間に対して支払われた賃金が、平均賃金の100分の60に満たない場合には、その差額を支払う義務がある。

・派遣中の労働者の休業手当について、労働基準法第26条の使用者の責に帰すべき事由があるかどうかの判断については、派遣元の使用者についてなされることになる。
したがって派遣先の事業場が、天災事変等の不可抗力によって操業ができないために、派遣されている労働者をその派遣先の事業場にて就労させることができない場合であっても、それが使用者の責に帰すべき事由に該当しないこととは必ずしも言えず、その労働者を他の事業場に派遣する等の可能性を含めて判断し、その責に帰すべき事由に該当しないかどうかを判断することになる。

・労働安全衛生法第66条に規定する健康診断の結果に基づいて、使用者が労働時間を短縮させて労働させた場合には、使用者は労務の提供のなかった限度において賃金を支払わなくても差し支えない。
ただし、使用者が健康診断の結果を無視して、労働時間を不当に短縮若しくは休業させた場合には、休業手当を支払わなければならない場合も生ずることがある。

・新卒者の採用内定については、企業が採用内定通知書を発送し、学生から入社誓約書またはこれに類するものを受領した時点において、過去の慣行上、定期採用の新卒者の入社時期が一定の時期に固定していない場合等の例外的な場合を除いて、一般的にはその企業の入社時期(4月1日が多いと考えられる)を就労と始期として、一定の事由による解約権を留保した労働契約が成立したと見たれる場合が多い。

休業手当について よって、このような場合における企業の都合によって就労の始期を繰り下げるような自宅待機の措置を講じる場合には、その繰り下げられた期間について休業手当を支給すべきものと解される。